そら豆のプランター栽培|早まきせず、小さな株で冬を越す
そら豆は本葉4〜5枚の小さな株で冬を越させるのが基本です。暖かい秋でも早まきはしません。
タキイ種苗の栽培マニュアルは本葉5枚までの幼苗は寒さに強いとし、サカタのタネの園芸通信は越冬時に本葉5枚以上になると耐寒性が弱くなるとしています。どちらも無理な早まきを避ける理由です。サカタのタネも、秋が例年より暖かくても種まきは例年通りにするよう答えています。プランターで押さえたいのはほかに3つです。①65cmのプランターなら2株が目安 ②タネは水に浸けず、おはぐろを斜め下にして浅くまく ③アブラムシは春だけでなく秋から防ぐ(タキイネット通販のQ&Aは、発生時期を秋と春の年2回としています)。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| まく時期 | 種袋の適期(タキイのカレンダーでは中間地10月下旬〜11月上旬)。暖かい秋でも前倒ししない |
| 冬越しの株 | 本葉4〜5枚の小さな株。5枚を超えて大きくしない(資料により5枚以上/5〜6枚以上で弱い など幅がある) |
| 株数 | 65cmのプランターなら2株(アタリヤ)。深型・大型ならゆとりが出る |
| まき方 | 水に浸けず、おはぐろを斜め下にして頭が見えるくらいの浅まき |
| アブラムシ | 発生は秋と春の年2回(タキイネット)。秋の生育初期から飛来を防ぎ、春に増えたらつぶす・枝先を摘む |
| 春の整枝 | 太い枝を6〜8本残し、四隅の支柱とひもで囲う |
| 収穫 | 上を向いていた莢が下に垂れ、背筋が黒っぽくなったら試し割り |
結論|暖かい秋でも、まく日は前倒ししない
そら豆は秋にまいて冬を越させ、春から初夏に収穫する野菜です。早くまくほど冬の寒さで傷みやすくなるので、暖かいうちにまいて大きくしておけば安心、とはなりません。
「そら豆 プランター」で調べて上位に出てくる記事のうち10本を開いて確認したところ、種苗メーカーなどの一次資料を出典として示した記事はありませんでした。冬を迎えるときの株の大きさを数値で書いていたのは(苗選びの目安を除いて)4本で、目安も草丈15〜20cm、本葉5枚程度、本葉7〜8枚以上で寒害などと、指標からばらばらでした。種まきの時期も、10月上旬からとする記事と10月下旬とする記事があります。
サカタのタネのよくある質問には、秋が例年より暖かいときに種まきを例年通り・前倒し・後ろ倒しのどれにするか、という質問があります。回答は「例年通りにタネまきされることをおすすめします。」で、それぞれの場合に起こり得ることを次のように説明しています。
| まく時期 | サカタの説明(要約) |
|---|---|
| 例年通り | 厳寒期の強い寒さで傷んでも、春になったら回復すると考えられる |
| 前倒し | 年内に生育が進み過ぎ、厳寒期の強い寒さでかなり傷み、春からの回復に時間がかかる。傷んだ部分から病気になる可能性もある |
| 後ろ倒し | 暖冬なら傷みが少なく有利な面もある。一方で、厳寒期に強い寒さがあると根の成長が不十分なため春の回復に時間がかかり、株が大きく育たず収量が少なくなる可能性がある |
前倒しは冬の寒さで傷みやすく、後ろ倒しは冬の寒さ次第で収量が減るおそれがあり、どちらにも不利な面があります。冬が暖かいかどうかは秋の時点では分からないので、手元の種袋の適期の中でまくのがいちばん外れにくい選び方です。
―種まきの時期の目安
タキイの栽培マニュアルは、一般地の露地栽培での種まきの目安を10月下旬から11月中旬としています。同じページの栽培カレンダー(画像)では、中間地が10月下旬〜11月上旬、暖地が10月上旬〜中旬です。KINCHO園芸のプランター栽培のページ(監修:恵泉女学園大学教授 藤田智)は10月中旬〜11月上旬としています。地域区分の扱いも資料で違い、タキイのカレンダーでは暖地のほうが早く、アタリヤ農園の表では暖地(10月下旬〜11月下旬)のほうが温暖地(10月中旬〜11月中旬)より遅くなっています。地域と品種に合わせた種袋の表示を正にしてください。
冬越しの目安|本葉4〜5枚、5枚を超えない大きさで
そら豆は小さな苗のうちは寒さに強く、大きくなると弱くなる野菜です。どの葉数から弱くなるかは資料で少しずつ違い、ちょうど5枚の扱いもタキイ(5枚まで強い)とサカタ(5枚以上で弱い)で逆です。どの資料にも当てはまるのは、本葉5枚を超えない大きさです。本記事では、山田式家庭菜園教室の「本葉4~5枚で冬越しさせます」に合わせて、4〜5枚を目安にします。
タキイの栽培マニュアルには「幼苗(本葉5枚まで)は寒さに強いですが、越冬時に大きく育った株は耐寒性が弱くなるので、無理な早まきはしないようにしましょう。」とあります。サカタのタネの園芸通信(監修:農学博士 菅野紹雄)も「越冬する時の本葉数が5枚以上になると耐寒性が弱くなり、寒害を受けやすくなります。」としています。
| 資料 | 記述 |
|---|---|
| タキイ 栽培マニュアル | 幼苗(本葉5枚まで)は寒さに強い。越冬時に大きく育った株は耐寒性が弱くなる |
| サカタ 園芸通信 | 越冬するときの本葉数が5枚以上になると耐寒性が弱くなる |
| タキイ イラスト家庭菜園 | 秋まきでは、本葉5〜6枚以上に育った株は降霜などの寒害を受ける |
| 山田式家庭菜園教室(タキイのサイトに掲載の連載) | 本葉4〜5枚で冬越しさせる |
| アタリヤ農園 | 苗を早く植えて本葉が7〜8枚以上に育ち過ぎると、寒害に遭いやすくなる |
なぜ寒い冬をわざわざ越させるのか。タキイの栽培マニュアルは、そら豆は「花芽分化に低温を必要とします。」と書いています。冬の寒さは、花をつけるための条件でもあります。寒さを避けるのではなく、寒さに強い大きさで寒さに当てるのが秋まきの考え方です。
プランターと土|65cmなら2株、マメ科の後の土は使わない
そら豆は1株が大きく広がる野菜です。65cmのプランターなら2株がひとつの目安です。土は、ここ数年マメ科を育てていない土(分からなければ新しい土)を使います。
上位の記事では、60〜65cm級や「大型」のプランターに植える株数が2株・2〜3株・3株・5株と分かれていました。種苗メーカーなどの資料でプランターの株数まで書いていたのは次のとおりです。
| 資料 | プランター・鉢 | 株数・株間 |
|---|---|---|
| アタリヤ農園 | 65cmのプランター/8号鉢 | 65cmなら2株、8号鉢に1株 |
| KINCHO園芸(監修:藤田智) | 大型のプランター | 25cm間隔に2〜3粒ずつまき、よい苗を2株残す |
| OATアグリオ | 大きめのプランター(容量45L以上、土の深さが必要) | 記載なし |
| アイリスオーヤマ(連載。筆者:上岡誉富) | 幅65cmの標準プランターでも可。深型がおすすめ | 直まきは株間20cm、苗を植えるなら株間13cm |
株数の多いアイリスオーヤマの連載は、外部の筆者によるプランター栽培の連載です。一方、サカタの園芸通信は畑での株間を45〜50cmとし、春に1株あたり6〜8本の枝を残すよう勧めています。1株がそれだけの枝を広げることを考えると、初めて育てるなら株数を増やすより、2株をしっかり育てるほうが無理がありません(この判断は本記事のものです)。 ただし、株数(長さ)で決める基準と、土の量で決める基準には開きがあります。本サイトの推計では65cm標準型に入る土は12〜15L程度で、OATアグリオの「容量45L以上」とは3倍以上の開きがあります。選べるなら、深型や大型のプランターのほうがゆとりがあります。長さより土の量で選ぶ考え方はプランターのサイズの選び方にまとめています。
―土|連作と酸性を避ける
そら豆は連作(同じ科の野菜を同じ場所で続けて育てること)を嫌います。タキイの栽培マニュアルは「ソラマメやエンドウのマメ類は、連作を極端に嫌うため3~5年以上あけて栽培するようにします。」、サカタの園芸通信は3〜4年は同じ場所でのマメ科野菜の栽培を休むよう勧めています。今回確認した種苗メーカーなどの資料は、どれも3年以上空ける前提でした(KINCHO園芸は4〜5年、アタリヤ農園は少なくとも3年)。プランターなら新しい土を使えば、年数を数える必要はありません。夏にエダマメやインゲンを育てた土はマメ科なので、そら豆には回さないでください(→古い土の再生方法)。
酸性の土にも弱い野菜です。サカタの園芸通信は「酸性に弱いので苦土石灰をきちんと施します。」としています。市販の野菜用培養土を使うなら、袋に酸度調整済み(pH調整済み)と書かれているかを確認してください。書かれていない土や自分で配合した土は、苦土石灰で酸度を整えます。
種まき|水に浸けない、おはぐろを斜め下に、浅くまく
そら豆のタネは大きく、発芽に酸素を多く必要とします。水に浸けずに、黒い筋(おはぐろ)を斜め下に向けて差し込み、タネの頭が少し見えるくらいの浅まきにします。
タキイの栽培マニュアルは「深くまくと酸素不足になりやすいので、よく発芽させるには深くまきすぎないことです。」としたうえで、「おはぐろを斜め下方に向けて土に挿し込み、種子の尻部が地上にのぞいているくらいにまくのがよいでしょう。」と書いています。サカタのよくある質問も、おはぐろ(種皮の黒い部分)を下にしてタネを斜めに埋め、反対側が地表に出る程度の浅まきにするとしています。
- 1まく:1か所に2〜3粒(タキイ・KINCHO)。おはぐろを斜め下に向けて差し込み、タネの頭が少し見えるくらいにする。
- 2水をやる:まいたらたっぷり与え、その後は芽が出るまで水のやりすぎに注意する(サカタのよくある質問)。サカタの園芸通信は、水やりで土が動いたら薄く土をかけて落ち着かせるとしている。
- 3鳥から守る:タキイは、タネが大きく栄養が豊富なため鳥の害が多いとして、まいたらすぐに不織布をかける方法などを挙げている。
- 4芽を待つ:サカタの園芸通信は、まいてから5〜7日で芽が出るとしている。
- 5間引く:タキイは本葉2枚くらいまでに1か所1本にし、残りは根元をハサミで切り取るとしている。
―タネは水に浸けるのか
上位の記事では、浸けるかどうかに触れたものはありませんでした。資料を見ると、浸水に触れた4つの資料のうち3つが浸けない側です。タキイの栽培マニュアルは「皮の一部をナイフなどで傷をつけ一昼夜水につけておく方法はかえって発芽が悪くなる。」とし、サカタのよくある質問も「タネまき前にタネを水につけません。」としています。タキイのサイトに掲載されている山田式家庭菜園教室も「タネを水に漬けたり、横に寝かせてまいて覆土したりすると、腐らす原因となります。」と書いています。
ただし、タキイのイラスト家庭菜園は直まきの手順として「タネを水に一昼夜浸漬した後、タネのヘソを斜め下にしてまきます。」と書いていて、同じタキイの中でも記述が分かれています。本記事では、浸けない側の資料が多いことと、浅くまいて酸素を確保するという理由づけがはっきりしていることから、乾いたタネをそのまままき、まいた後に水を与える方法をすすめます。種袋に指示があれば、そちらを優先してください。
鳥の害が心配なら、ポットで苗を育ててから植える方法もあります。タキイは6〜9cmポットにまき、育苗期間は20日程度で、本葉2枚ぐらいで根鉢をくずさないように植えるとしています。サカタの園芸通信は本葉2〜3枚(育苗15〜20日程度)としています。どちらも、大きくしてから植えると根づきが悪くなるとしています。芽が出ないときの原因の絞り方は野菜の種が発芽しない原因にまとめています。
❌秋が暖かいので、大きく育てておこうと早めにまく
⭕種袋の適期の中でまく。前倒しすると年内に育ちすぎ、冬にかなり傷む(サカタ)
❌初めてなのに、65cmのプランターに4〜5株まく
⭕初めてなら65cmに2株を目安にする(アタリヤ。KINCHOも大型プランターで2株。株数を多くする資料もある→3章)
❌発芽をそろえるため、タネをひと晩水に浸けてからまく
⭕乾いたタネのまま、おはぐろを斜め下にして浅く差し込む(サカタ・タキイ栽培マニュアル)
❌鳥に食べられないよう、タネを深く埋める
⭕浅まきのまま、不織布をかけて鳥から守る(タキイ)
秋〜冬の管理|アブラムシは秋から、霜と乾燥に気をつける
そら豆の大敵はアブラムシです。タキイネット通販のQ&Aは発生時期を9月下旬〜11月上旬と3月中旬〜6月中旬の年2回としています。春だけでなく、秋の生育初期から飛来を防ぎます。冬は霜と寒風を避け、土を乾かしすぎないようにします。
タキイの栽培マニュアルは、葉にモザイク症状などが出るモザイク病のウイルスは有翅アブラムシ(羽のあるアブラムシ)が運ぶとし、「アブラムシは、10~12月にかけて温度が高く雨の少ない年に多く発生し、生育初期や育苗時における飛来防止が重要になります。」と書き、続けて気温が上がる4〜5月は特に多くなるとしています。サカタの園芸通信も「虫害ではアブラムシが最も大敵です。」とし、ウイルス病が出て葉が縮むような症状が出たら「治せないので、抜き取ってください。」としています。
| 方法 | 資料の記述 |
|---|---|
| 光るもので寄せつけない | サカタ(園芸通信):シルバーマルチやアルミ蒸着テープで飛来を少なくできる。タキイ:シルバーテープも使用するとよい |
| 防虫ネット | サカタ(よくある質問):防虫ネットを利用する |
| 見つけたらつぶす | サカタ(よくある質問):手でつぶす(振り落とすだけでなく、つぶす) |
| 枝先を摘む(春) | サカタ(よくある質問):新芽・新葉につきやすいため、伸ばした枝の先を切り落とす |
| 薬剤 | サカタ(園芸通信):栽培途中で発生したら殺虫剤を散布する |
まいた後にかける不織布は、鳥よけと同時に虫の飛来を減らす役目も期待できます(この効果を数値で示した資料は見つかっていないので、本記事の見立てです。覆っても完全には防げません)。薬剤を使うときは、ラベルに書かれた対象作物と使い方を守ってください。ベランダでの虫の防ぎ方はベランダ菜園の虫対策、薬剤を薄めるときの計算は農薬の希釈倍率にまとめています。
冬の寒さについて、タキイは適期にまいたものでも直接霜に当たると傷みやすいとして、寒さが厳しくなる12月下旬までに不織布や寒冷紗をかけると防寒対策になるとしています。冬は風が強いので、資材が飛ばされないよう固定してください。固定のしかたはプランター野菜の冬の防寒対策にまとめています(同記事の13℃・5℃は葉物の基準です。そら豆は冬の低温で花芽ができるので、葉物に合わせて秋のうちから覆う必要はありません)。
冬も水を切らさないようにします。タキイのイラスト家庭菜園は「冬季に乾燥すると有効な分枝が少なくなり、収量が減少するので、十分に水やりします。」としています。タキイネット通販のページも、そら豆は多くの土壌水分を必要とし乾燥の被害を受けやすい一方、根は酸素を多く必要とするので過湿(水はけの悪い状態)は避けるよう書いています。プランターでは、KINCHO園芸のページのとおり発芽後は土の表面が乾いたらたっぷり与えます。冬のベランダは風で土が乾きやすいので、晴れて風の強い日が続いたら乾き具合をこまめに見てください。受け皿に水をためたままにしないのは、過湿を避けるための本記事のすすめです。
春の管理|枝を6〜8本に整理し、倒れないよう囲う
春になると、1株から10本以上の枝が伸びてきます。太い枝を6〜8本残して整理し、四隅に支柱を立ててひもで囲み、倒れないようにします。花が咲いたら水を切らさないことも大切です。
| 作業 | 時期・目安 | 資料 |
|---|---|---|
| 整枝 | 草丈50〜60cmで太い枝を残して6〜7本に(タキイ)/開花が始まったころ、太く節間のつまった枝を6〜8本ほど残す(サカタ) | タキイ 栽培マニュアル/サカタ 園芸通信 |
| 倒れないように囲う | 株から少し離して四隅に支柱を立て、ひもで周囲を囲んで押さえる | タキイ 栽培マニュアル |
| 追肥 | 開花始めごろと、莢がふくらむ時期の2回 | タキイ 栽培マニュアル |
| 水やり | 花が咲き実がつく時期は水分を多く必要とする。水が切れないようにする | タキイ 栽培マニュアル |
| 先端の摘心 | 草丈60〜70cm(アタリヤの手順。同じページのQ&Aは70〜80cm)/70〜80cm(KINCHO)。資料によって高さが違う | アタリヤ農園/KINCHO園芸 |
枝を減らすのは、実を充実させるためです。サカタのよくある質問は、莢をむいたら小さな豆ばかりだった原因として、整枝不足で花の数が多すぎること、肥料不足、開花〜肥大期の極端な水分不足を挙げています。タキイの栽培マニュアルも「開花結実時期は水分を多く必要とする時期です。」とし、水分の量で莢のつき方や大きさが変わるとしています。プランターは土の量が限られているので、花が咲き始めたら、指を入れて土の中まで乾いていないかを確認してください。
先端の摘心(茎の先を摘むこと)は、資料によって扱いが違います。サカタのよくある質問は、摘心すると養分が新芽に使われず実が充実するとする一方で、「※ただし、摘芯しない方が、生育後半の暑さに耐え、枯れ上がりが遅かったという事例もあります。」とも書いています。アブラムシが新芽に集まっているなら、その枝先を摘むのは表4の対策にもなります。追肥の量は肥料の袋の表示に従ってください。量の考え方は化成肥料8-8-8の使い方に、支柱の長さと太さは野菜の支柱の選び方にまとめています。
収穫|上を向いていた莢が下がり、背筋が黒くなったら
そら豆の莢は、はじめ空に向かってつき、豆が太ると下に垂れてきます。莢が下を向き、背筋が黒っぽくなったら収穫の目安です。中の豆のおはぐろの色で見る目安は、資料によって表現が違います。
タキイの栽培マニュアルは「上を向いていた莢が下に垂れ、背筋が黒褐色になったら収穫どきです。」としています。サカタの園芸通信は、開花後35〜40日、上を向いていた莢がよくふくらんで横向き〜下向きになってきたころを目安としています。迷ったら1本だけ試しに割って、中の豆を確かめます。
| 資料 | 記述 |
|---|---|
| タキイ 栽培マニュアル | 試し割りをしてみて、オハグロの部分が黒くなる前が収穫適期 |
| サカタ 園芸通信 | マメはへその部分が黒くなりだしている時が収穫適期 |
| タキイネット通販 Q&A | 中のマメのおはぐろが黒褐色に色づいていたらとり頃 |
表6のとおり、おはぐろの色だけで決める基準は資料によって幅があります。莢が下を向き、背筋の色が変わってきたら1本割ってみて、豆が十分に大きければ収穫する、という順で判断すると迷いにくくなります。KINCHO園芸のページは、取り遅れると固い豆になるとしています。試し割りで豆の大きさを確かめたら早めに収穫してください。
収穫が終わったら、使った土は次はマメ科以外の野菜に回します(3章)。同じ秋にまいて冬を越す豆にはスナップエンドウのプランター栽培もあります。エンドウは本葉2〜3枚(タキイ)、そら豆は本葉4〜5枚(5枚を超えない。タキイ・サカタほか)と、冬を迎える目安の葉数が違います。
よくある質問
種まきが遅れて12月になってしまいました。まだ間に合いますか?▾
サカタのよくある質問は、温暖地で10〜11月にまく予定が12月以降になった場合について、発芽適温(15〜25℃)を確保するためにポットにまいてハウスや室内などで保温し(発芽させるための保温です)、植えたあとは根づくまで(約2週間)不織布をべたがけするとしています。植え付けた後は屋外で育てることになります(本記事の補足)。それなりの収量を得るには年明け早々(1月上旬)までにまく必要があり、収量が少なくてもよい場合でも2月初旬までが限度としています。10〜11月にまくよりも収量は減ります。
タネは水に浸けてからまいたほうが発芽しやすいですか?▾
浸水に触れた資料の多くは浸けない側です。タキイの栽培マニュアルは、皮に傷をつけて一昼夜水につける方法は「かえって発芽が悪くなる」とし、サカタのよくある質問も「タネまき前にタネを水につけません。」としています(タキイのイラスト家庭菜園には一昼夜浸ける手順もあり、資料は分かれています)。本記事では、乾いたタネをおはぐろを斜め下にして浅く差し込み、まいた後に水を与える方法をすすめます。
65cmのプランターに何株植えられますか?▾
アタリヤ農園は65cmのプランターなら2株、8号鉢なら1株としています。KINCHO園芸も大型のプランターで最終的に2株を残す手順です。もっと多く植えるとする資料(アイリスオーヤマの連載は株間20cm)もありますが、そら豆は1株で6〜8本の枝を残して育てる野菜なので、初めてなら2株から始めるのが無難です(本記事の判断)。土の量にゆとりのある深型・大型のプランターならなお安心です。
葉が縮れたり、まだら模様になったりしました。どうすればいいですか?▾
アブラムシが運ぶウイルス病の可能性があります。サカタの園芸通信は、ウイルス病が出て葉が縮むような症状が出たら「治せないので、抜き取ってください。」としています。残った株に広げないよう、アブラムシを防ぐ対策(表4)を続けてください。
暖かい秋なので、早めにまいて大きくしてもいいですか?▾
おすすめしません。サカタのよくある質問は、秋が暖かくても「例年通りにタネまきされることをおすすめします。」としていて、前倒しすると年内に生育が進みすぎて冬にかなり傷み、春の回復に時間がかかるとしています。種袋の適期の中でまいてください。
参考・出典
- ・タキイ種苗|ソラマメ 栽培マニュアル(栽培カレンダー:中間地10月下旬〜11月上旬・暖地10月上旬〜中旬/一般地の露地の播種の目安10月下旬〜11月中旬/おはぐろを斜め下・尻部がのぞく浅まき/傷をつけ一昼夜水につける方法はかえって発芽が悪い/本葉5枚まで寒さに強い・無理な早まきをしない/花芽分化に低温が必要/1穴2〜3粒・本葉2枚までに1本/12月下旬までに不織布・寒冷紗/整枝6〜7本・四隅の支柱とひも/追肥2回・開花結実期の潅水/収穫の目安/連作3〜5年以上/アブラムシは10〜12月の飛来防止が重要)
- ・タキイ種苗|イラスト家庭菜園 ソラマメ(本葉5〜6枚以上で寒害/直まきでタネを一昼夜浸漬/冬季の乾燥で有効分枝が減る)
- ・タキイ種苗サイト|山田式家庭菜園教室~Dr.藤目改訂版~ ソラマメ(本葉4〜5枚で冬越し/水に漬けたり寝かせてまくと腐らす原因)
- ・タキイネット通販|ソラマメの栽培方法・育て方(根の酸素要求量が多く過湿は厳禁)
- ・タキイネット通販|ソラマメ、エンドウよくある失敗と栽培のコツQ&A(おはぐろが黒褐色に色づいていたらとり頃)
- ・サカタのタネ 園芸通信|ソラマメの育て方・栽培方法(監修:農学博士 菅野紹雄。酸性に弱い・苦土石灰/3〜4年休む/おはぐろを斜め下・浅まき/5〜7日で出芽/越冬時に本葉5枚以上で耐寒性低下/整枝6〜8本/アブラムシが最も大敵・ウイルス病は抜き取る/開花後35〜40日・へそが黒くなりだしている時)
- ・サカタのタネ よくある質問|秋が例年より温暖なときのタネまき時期(例年通りをすすめる)
- ・サカタのタネ よくある質問|タネまきが12月以降になるときの注意点(1月上旬まで/2月初旬が限度)
- ・サカタのタネ よくある質問|発芽不良にならないタネまき条件(タネを水につけない・おはぐろを下に斜め・浅まき)
- ・サカタのタネ よくある質問|アブラムシの防除対策
- ・サカタのタネ よくある質問|小さなマメばかりだった原因と対策
- ・サカタのタネ よくある質問|側枝の先端を摘芯するメリット
- ・KINCHO園芸|ソラマメの育て方(監修:恵泉女学園大学教授 藤田智。大型プランター・25cm間隔・2株残す/軒下に置く/草丈70〜80cmで摘心)
- ・アタリヤ農園|そらまめ(65cmのプランターなら2株・8号鉢に1株/本葉7〜8枚以上で寒害/60〜70cmで摘芯)
- ・OATアグリオ|ソラマメの育て方(プランターは容量45L以上)
- ・アイリスオーヤマ|プランター菜園のコツ ソラマメ(筆者:上岡誉富。65cmプランター・株間20cm)
病害虫の防除に農薬を使う場合は、その作物への登録がある薬剤を、ラベルに記載された希釈倍数・使用時期・使用回数の範囲で使ってください。 栽培環境(地域・天候・品種・容器の大きさ)によって症状の出方は変わります。判断に迷う場合は、お住まいの都道府県の病害虫防除所や普及指導センターにご相談ください。
